猫の長旅 世界一


このまえは、ネコの“長旅”日本記録を紹介しましたが、

世界記録は、どのくらいの距離を我が家まで“長旅”をしたのでしょう?



時は1949年、アメリカのフロリダ州に住むスミス夫妻は

カリフォルニア州に引っ越すことになりました。

そして飼っていた猫のトムを

新しい家主であるハンソンさんに託しました。


しかし半月ほどすると、トムが忽然と姿を消してしまいました。


スミス夫妻もハンソンさんも、トムを忘れかけていた、

二年と四十二日が過ぎたある日、

カリフォルニアに住むスミス婦人は

庭で、聞き覚えのある猫の鳴き声を聞きました。

夫のスミス氏が庭にでてみると、

一匹の痩せこけた猫がスミス氏に駆け寄り、

喉をゴロゴロと鳴らしながら身体をすりつけてきます。


姿は変わり果てていますが、

体の特徴、好きな食べ物、

それは、間違いなくトムだったのです。


トムは主人を追いかけ、

実にアメリカ大陸を横断してきたのです。

その距離、約5000キロ。

一日におよそ6.5キロを歩いたことになります。


よほど強い絆で結ばれていたのはわかりますが、

それにしても何故、もとの飼い主が5000キロも離れた

カリフォルニアにいるのがわかったのでしょう?


動物には、われわれ人間の理解を超えた超能力があるのかも知れません。