ソープランドが取り締まれない訳


誤解のないように、最初にお断りしておきますが、

石鹸国がいけないといっているのではありませんヨ。



石鹸国で春を販(ひさ)いでいるのは、紛れも無い事実です。


しかし当局が一斉取り締まりをした、などと

聞いたことがありませんよね。


不思議といえば、不思議です。


何故かといえば“売春防止法”にあるのだそうです。


日本における売春取り締まりの基本法は、

“禁止法”ではなく“防止法”だからです。


売春防止法”では売春の場所を提供した者を犯罪者として、

取り締まっているのです。


したがって春を販ぐ行為をしただけでは、


石鹸嬢とお客さんを処罰できないんですね。


石鹸国の経営者が売春を目的として


場所を提供していることを立証できれば取り締まりの対象となるんです。


でも石鹸嬢が正直に自白でもしない限り、

つまり自分の生活をフイにしてまで喋らないかぎり、

経営者の犯意は立証できないワケです。


というワケで現行の法律のもとでは、

石鹸国は不滅なんだです。


京都をはじめ、全国には多くの石鹸国があります。

他の業種に比べ収入は多いとはいえ極端に“定年”の早い業界です、

それを認識し、将来に備え、短期間で資産を築く人、

或いはそれがいつまでも続くと錯覚し、

華美な生活に溺れ、

気が付くと悲惨な状況になっている人、


いずれにしても、

若し当局が本気で“石鹸国潰し”を強行したら、

そこに働く相当な数の女性達が生きる糧を失うことになるでしょう。


この法律を“法の網の目”と捉えるか、

御上の粋な計らい”とみるか?